震災の年の2011年の10月に一時帰宅をして以来、実に9年ぶりに双葉町へ帰ってきました。
初の避難指示区域緩和
双葉町は2020年3月4日にJR双葉駅周辺とアクセス道路の避難指示が解除され、「立入規制緩和区域(通行証なしで立入りできるが、居住できないエリア)」となりました。双葉町の避難指示区域が緩和されるのは、震災後9年目にしてこれが初めてでした。
復興再生拠点の中心となる双葉駅
町の中心、JR双葉駅は橋上駅舎として新築されました。
2020年3月14日、9年ぶりにJR常磐線が全線運転再開し、双葉駅にも1日6本の特急列車、1日22本の普通列車が停車するようになりました。
旧駅舎は取り壊されることなく、JRから譲渡されそのままの姿で残されています。からくり時計や茶色の外壁が特徴な旧駅舎。当時の双葉駅を懐かしく思い出すことができ、町民にとっては嬉しい限り。粋な計らいですね!
旧駅舎内は綺麗に改装され、待合室・休憩場として利用できます。さらに双葉町に関する各種展示物もあり、情報発信の場ともなっています。
駅前で、同じく久方ぶりに帰ってきた町民の方とお会いし、双葉町への想いや避難後の苦労を語り合うことができました。久しぶりに思いを共有することのできたこのひとときは、わたしに力と勇気を与えてくれました。
解除は町の面積の4%
解除された区域は町の面積のわずか4%(2020年10月現在)。少し駅を離れると2011年3月11日のまま時間が止まっています。今回9年ぶりに訪れてみて現実を目の当たりにし、復興のスタートを嬉しく思うと同時に、大きなショックも受けました。
今回解除された区域は、2022年には居住が可能になり、いよいよ町民が帰還できるようになります。そして解除5年後には2,000人の人口を見込んでいるとのこと。
双葉町がふたたび賑わいを取り戻す日を想いに馳せながら、そして双葉町の明るい未来を願いながらその場を離れたのでした。
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